鋳型を作り、金属の形を作る鋳造の学習は、材料や加工への関心を深める機会になります。技能検定で身につけたことを、実習中の工夫や測定と合わせて説明すると、大学で学びたい分野も具体的になります。

資格名に加え、自分が考え、試し、改善した経験を残しましょう。2027年度の公式要項から、国立1大学と理工系私立2大学の総合型選抜を紹介します。

鋳造の技能検定と実習の学び

技能検定は国家検定で、都道府県職業能力開発協会が実施する試験では、実技と学科の両方への合格が必要です。2026年度前期の実施一覧には、3級の鋳鉄鋳物鋳造作業が掲載されています。

実技だけ・学科だけの合格と、技能検定の合格は区別して申告してください。受検する作業と級は、学校や実施機関の案内に合わせて確認しましょう。

鋳型の作り方や製品の形状を振り返り、どの作業が仕上がりに関わったかを考えてみましょう。授業で教わった手順と、自分で確かめたことを分けて記録すると、作業への理解を説明しやすくなります。

出典:厚生労働省「技能検定・試験の内容」

実習・制作を生かせる3大学

大学・方式経験を伝える資料・選考主な条件
東京農工大学・SAIL入試工学・自然科学の活動レポートと発表学習成績優秀、第一志望、合格時の入学確約
東京電機大学・工学部とんがりAOとんがり報告書、資格証明等、制作経験の発表数学・外国語とも3.3以上、履修・活動要件
日本工業大学・活動アピール型資格取得報告と、製作物・写真を使う面接大学入学資格、他大学との併願可

紹介する方式は、鋳造の技能検定を取得した級で自動的に加点するものではありません。資格の学習を実際の活動へ使い、その過程を伝えるルートです。

東京農工大学の機械システム工学科

SAIL入試は、高校卒業者・2027年3月卒業見込みの人などが対象です。「学習成績が優秀」であることが求められますが、公式FAQでは具体的な評定基準を設けていないと説明されています。第一志望とし、最終合格した場合は必ず入学する確約が必要です。

機械システム工学科では、工学や自然科学に関する特別活動レポート、志望理由書、調査書で第1次選考を行います。第2次はレポートの発表・質疑を含む面接と、数学・物理の口頭試問です。共通テストはありません。

実習の結果だけでなく、方法を選んだ理由や結果をどう考えたかまで説明する準備が大切です。

出典:東京農工大学「2027年度 SAIL入試要項」22~26ページ

東京電機大学のとんがりAO

工学部の2027年度とんがりAOは、高校卒業者・2027年3月卒業見込みの人などが対象です。高校からの出願では、数学と外国語の学習成績の状況がともに3.3以上必要です。工業科等は数学Ⅰ・Ⅱと英語コミュニケーションⅠの履修中・履修済みが条件で、普通科等は履修科目が異なります。

制作や工夫などの「とんがり要件」に当てはまる、または類似する経験・技能を持つことも必要です。とんがり報告書を提出し、資格証明や写真なども任意で添付できます。第1次は書類、第2次は発表と個別面接で、数学Ⅰ・Ⅱの口頭試問を含みます。

他大学との併願は認められていますが、第一志望とし、合格した場合は東京電機大学へ入学することが前提です。

出典:東京電機大学「2027年度 AO・とんがりAO入学者選抜要項」15~17・24ページ

日本工業大学の活動アピール型

大学入学資格を持つ高校卒業者・2027年3月卒業見込みの人などが対象で、出願の評定数値基準はありません。活動状況・資格取得報告書と資格証明の写しなどを提出し、書類と面接で選考します。他大学との併願も可能です。

鋳造実習で作った部品や、仕上がりを測定した記録があれば、製作物・写真とともに説明する材料になります。図面と実物の違い、修正で変わった点などを振り返り、機械工学で深めたい内容を考えてみましょう。

出典:日本工業大学「2027年度 活動アピール型募集要項」

志望理由書へつなぐ制作・探究の例

同じ形状の試作品について、寸法や表面の状態を記録し、作業手順との関係を整理する活動が考えられます。条件を変えて比べる場合は先生の指導を受け、比較した条件、測定方法、予想と違った結果も残しましょう。

これらは今後の活動例です。「鋳造ができる」ことに加え、どの工程に疑問を持ち、何を測り、何を改善したのかを書くと、実習経験が伝わります。材料の性質や加工精度など、実習で十分に理解できなかった内容を大学で学ぶ理由として考えてみましょう。 共同制作では、自分の担当や判断した部分も分けて記録してください。

大学別の志望理由書例文

東京農工大学の志望理由書例文を読むスキルパスの理系特化推薦対策

東京電機大学の志望理由書例文を読むスキルパスの理系特化推薦対策

日本工業大学の志望理由書例文を読むスキルパスの理系特化推薦対策

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