芝浦工業大学の総合型選抜では、学部・課程・コースによって面接や発表の内容が異なります。志望理由を覚えるだけでなく、自分が取り組んだことを、方法や根拠まで説明する準備が大切です。
例えば、情報系で「アプリを作りました」と話したとき。目的、担当した部分、動作を確かめた方法、改善点まで、自分の言葉で答えられるでしょうか。
この記事では2027年度の公式案内に沿って学部別の選考を整理し、実績を生かした回答の作り方を紹介します。以下の質問は練習用の想定質問であり、実際に出題された過去問ではありません。回答例も架空のモデルケースです。
芝浦工業大学の面接は学部ごとに異なる
工学部|スクーリング後の学びを発表
工学部の2次選考には、小論文とプレゼンテーション・面接があります。発表は10分程度で、スクーリングの体験を踏まえたその後の学びを8分、大学での学びや将来像を2分の目安で説明します。続く面接は30分程度です。
質疑の対象には発表、自己推薦動画、調査書が含まれます。スクーリングの感想だけで終わらせず、そこから何を調べ、試したのかを整理しておきましょう。
システム理工学部|発表と口頭試問
2次選考はプレゼンテーションと、口頭試問を含む面接です。小論文や発表の内容に関する対話、基礎学力の確認、志望動機などが案内されています。
発表のテーマや時間は課程ごとに異なります。情報課程は高校での活動と志望分野の関係、数理科学課程は関心のある数式・定理などの考察がテーマです。生命科学課程の発表課題は、提出した小論文とは別の課題とする条件があります。
他の課程の発表例をそのまま使わず、自分が出願した課程のテーマに合わせる必要があります。
デザイン工学部|ソフトウェア型と実技型を区別
システムデザインコースは、提出したソフトウェアの概要に基づく15分程度の発表と、30分程度の面接が案内されています。基本的なロジックを自分で書いたことや、共同制作で自分が作った部分を説明できることが重要です。
UXデザインコースは平面構成など、プロダクトデザインコースはスケッチ・モデル制作などの実技があり、その内容や自己推薦書などを踏まえた面接を行います。いずれも面接は15分程度です。
作品の見栄えに加え、誰のために、なぜその表現や形を選んだのかまで説明する練習が役立ちます。
建築学部|実技とAPコースへの適性
建築プロジェクト入学者選抜では、会場でのスケッチ等による実技と面接があります。面接は30分程度で、個人面接またはグループ面接です。
自己推薦書、調査書、実技の内容などをもとに質疑が行われます。実技で何を観察し、どのような空間や使い方を考えたのかを、言葉でも伝えられるようにしておきましょう。
回答は実績と大学の学びをつなげる
「芝浦工業大学で学びたいです」という結論だけでは、自分がその分野に関心を持つ理由は伝わりません。次の順に整理すると、活動と志望理由の関係を説明しやすくなります。
- 質問に対する答えを短く伝える。
- 根拠になる自分の経験を示す。
- 方法・工夫・検証したことを説明する。
- その経験で残った課題を挙げる。
- 志望課程で学びたい内容につなげる。
どの質問にも、この順序を無理に当てはめる必要はありません。「自分の担当はどこか」と聞かれたら、まず担当した部分に答えましょう。質問に答えることが先で、用意した志望理由を話し切ることが目的ではありません。
想定質問と回答例
ここからは練習用です。回答例の活動や資格を、自分が経験したこととして使わないでください。
質問1|なぜ芝浦工業大学のこの課程なのですか
情報分野を志望する架空の例です。
私は、使う人の状況を踏まえて情報システムを改善する力を身に付けたいと考えています。
高校では、…(関心を持ったきっかけ)…から、部活動の備品を管理するアプリを作りました。使ってもらうと、機能を増やすより、入力の手間を減らす方が重要だと分かりました。
ただ、利用者が増えた場合のデータ管理や、操作を間違えた場合の設計までは十分に考えられていません。貴学の志望課程で、…(公式の教育内容から選んだ科目や学修内容)…を学び、制作経験を基礎から捉え直したいと考えています。
大学名を入れ替えても通じる回答になっていないか、確認しましょう。科目や研究分野の名前は、実際の公式案内を読んだうえで具体化する必要があります。
追加質問の練習には、「今の作品のどこに、その学びが必要ですか」「他の方法と比較しましたか」が考えられます。
質問2|その活動で自分が担当した部分はどこですか
デザイン工学部システムデザインコースのソフトウェア説明を意識した例です。
チーム全体では備品管理アプリを制作し、私は入力内容をチェックする処理と、貸出状況を表示する部分を担当しました。
画面の一部には既存のライブラリを使いました。一方、同じ備品を重複して貸し出さないための条件分岐は、自分で考えて書いています。…(試した入力や、見つかった不具合)…をもとに修正しました。
チームの受賞と、自分の担当は分けて説明します。既存のライブラリ、他者から受けた助言、自分で設計した部分も区別しておくと、制作過程を具体的に伝えられます。
追加質問として、「その条件を外すとどうなりますか」「別の人が同時に操作したらどうなりますか」を練習してみましょう。
質問3|スクーリングのあとに何を学びましたか
工学部の発表に向けた架空の例です。
スクーリングで…(実際に参加した課程の内容)…に取り組み、測定値と予想が一致しない点に関心を持ちました。
その後、教科書や資料で関係する原理を調べ、先生に相談して安全にできる追加実験を考えました。測定位置をそろえて比較すると、…(自分が確認した結果)…となりました。
まだ誤差の原因を十分に分けられていないため、どの条件が結果に影響しているのかをさらに調べたいと考えています。
参加した事実に加え、その後の学習や検証を示す回答です。数値や写真を発表に使うときは、測定条件や出典も説明できるようにしておきましょう。
追加質問には、「なぜその条件を変えたのですか」「その結果だけで結論を出せますか」が考えられます。
質問4|資格やコンテストで学んだことを説明してください
資格名を並べるだけでなく、実際に理解した内容と、活動への使い方を示します。
情報系なら、ITパスポートや基本情報技術者試験で学んだ内容、情報オリンピック予選Bランクを目指す過程で考えたアルゴリズムなどが材料になります。物理・化学・生命系なら、物理検定・化学検定・生物検定で学んだ内容を、実験や探究と結び付けて説明する方法も考えられます。
これらは実績づくりと説明の例であり、大学が一律に必須・加点対象として指定した資格の一覧ではありません。
統計検定の学習では、平均だけでなく、データのばらつきにも注目するようになりました。学校周辺の気温を比べる探究では、測定時刻と日なた・日陰の条件を分けて整理しました。
ただ、測定した日が限られるため、地域全体の特徴だとは言い切れません。…(今後調べたい点)…を検討したいと考えています。
取得済み・受賞済みの実績と、学習中・挑戦中のことは区別して伝えましょう。
質問5|なぜその表現や形にしたのですか
UX・プロダクトデザインや建築の練習では、作品を説明するだけでなく、利用者や条件に対する判断を言葉にすることが大切です。次は建築への関心を説明する架空の例です。
私は、地域の交流施設を利用する人の動きに関心を持ち、…(観察した場面)…を記録しました。
スケッチでは、入り口から受付までの見通しと、通路で人がすれ違う場所に注目しました。配置を変えた案も考えましたが、広くするだけでは、落ち着いて過ごす場所が減るという課題が残りました。
誰にとって使いやすい空間なのかを、異なる立場から考える必要があると感じています。
当日の実技について尋ねられた場合は、その場で実際に制作・観察した内容に答えます。準備した作品の話に置き換えないことが大切です。
口頭試問と深掘りへの備え
システム理工学部では、公式に口頭試問を含む面接と基礎学力の確認が案内されています。デザイン工学部システムデザインコースでも、基礎学力に関する質問が示されています。
発表に使った数式、グラフ、プログラムの処理は、自分で説明できる範囲を確認しておきましょう。練習には、次のような問いが使えます。
- グラフの縦軸と横軸は何を表していますか。
- その式を使える条件は何ですか。
- 比較するときに、そろえた条件は何ですか。
- なぜその処理の順番にしたのですか。
- 結果が予想と違う場合、次に何を確かめますか。
これも過去問ではなく、理解を確かめるための練習例です。分からないときは、分かっていることと、分からないことを分けて伝え、求められた範囲で考え方を説明しましょう。
面接練習の進め方
まず、提出した書類・動画・発表資料を読み直し、話題ごとに「目的」「自分の担当」「方法」「結果」「限界」を確認してください。提出後に考えが変わった点も整理しておくと、説明の食い違いに気付きやすくなります。
次に、最初の回答を短く話し、その内容に対する追加質問を受ける練習を重ねます。一つの回答文を丸暗記するより、同じ活動を異なる質問から説明する練習が役立ちます。
発表がある方式は、自分の課程・コースで定められた時間とテーマに合わせて練習しましょう。資料の提出期限や形式も、公式案内で確認する必要があります。
FLOW実績づくりから出願まで、高校生活の流れに沿って支えます
- STEP 01高1〜高2資格・コンテストに挑戦
理系大学が評価する資格やコンテストに、知識ゼロから挑戦します。
- STEP 02高2〜高3春高大接続プログラムに挑戦
大学・研究機関の講座や研究体験への参加を、応募から支援します。
- STEP 03高3夏〜秋出願書類と面接で仕上げる
志望理由書と面接に向けて、資格や探究の経験を自分の言葉で説明できるように支援します。
- 合格第一志望
合格へ
スキルパスの面接対策は実績づくりから
スキルパスでは、資格・探究・制作などの実績づくりから、志望理由書・発表・面接まで一貫して支援しています。話し方だけを整えるのではなく、本人が考え、試し、説明できる経験を増やすことを重視しています。
理系分野の専門家による個別指導で、成果物のどこを説明するか、どんな根拠が必要か、大学での学びにどうつながるかを整理します。経験を大きく見せる回答を作るのではなく、自分が実際に取り組んだことから対策を進めます。
2027年度入試の公式案内を基に、2026年10月21日時点で作成。受験する学部・課程・コースの案内と、大学からの個別通知を確認してください。


