近畿大学の面接対策は、学部・学科・方式ごとの選考内容を確認することから始まります。総合型選抜だけでも、基礎知識を問う口頭試問、活動の発表、授業を踏まえた課題、グループディスカッションなど、準備すべき内容は異なります。
2027年度の公式入学試験要項と入試情報サイトを基に整理しました。以下の質問・回答例は独自の架空の練習用で、実際の過去問、出題予告、合格者の回答ではありません。
近畿大学の総合型選抜は学部・学科別に準備を分ける
総合型選抜では、同じ学部でも学科や評価型によって課題が異なります。次の一覧を確認したうえで、受験する学科の要項を読みましょう。
| 学部 | 総合型選抜で準備する主な内容 |
|---|---|
| 看護学部 | 60分の小論文と面接・口頭試問 |
| 法学部 | Aグローバル型・Bリーガル・パブリック志向型は討論と口頭試問。Cリスキリング型は口頭試問 |
| 経済学部 | A・Bは経済に関する小論文と口頭試問。C起業志向型は事業・活動計画の発表と口頭試問 |
| 経営学部 | 小論文と口頭試問。Bプロフェッショナル型の会計学科は簿記・会計の計算・記述問題と口頭試問 |
| 理工学部 | 学科・コースによって講義・課題、筆記、基礎知識の口頭試問、発表など |
| 文芸学部 | 対象学科・専攻によって小論文、口頭試問、発表・質疑、討論など |
| 総合社会学部 | 環境・まちづくり系専攻が対象。授業と内容に関するテスト、発表形式の口頭試問 |
| 国際学部 | 日本語・英語の小論文と、日本語・英語の口頭試問 |
| 情報学部 | オンラインでの発表・口頭試問。所定の採択実績による審査免除の条件もある |
| 農学部 | 対象学科ごとに活動の発表、口頭試問、小論文など |
| 生物理工学部 | 授業・ワークショップ・レポートによる選考。通常の面接と混同しない |
| 工学部 | 数学の筆記と、自己アピールを含む個人の口頭試問 |
| 産業理工学部 | 学科に応じた筆記と、口頭試問または発表・質疑応答 |
文芸学部や農学部なども、すべての学科・専攻が対象ではありません。学部名だけで、利用できる入試や必要な準備を判断しないよう注意が必要です。
志望理由の練習に加え、学科・方式で指定された筆記、発表、口頭試問の準備が必要です。
理工・情報・農・工学系は実績と基礎知識を具体的に説明する
理工学部では、物理学コースは筆記と約20分の口頭試問、化学コースは講義・関連する筆記と約20分の口頭試問です。生命科学科、機械工学科、電気電子通信工学科などは、活動や数学・理科の基礎知識に関する口頭試問に備える必要があります。
一方、理学科数学コースは講義後の課題による選考です。社会環境工学科は小論文と活動報告の発表、エネルギー物質学科は5分の発表と25分のディスカッションが示されています。理工学部の全学科が同じ面接形式ではありません。
情報学部は、Zoomで発表・口頭試問を30分以内で実施します。日本情報オリンピック予選Bランク通過などは、公式要項で一次審査通過基準の例として示されていますが、あくまで参考で、総合的な書類審査です。これだけで通過が保証されるわけではありません。未踏IT・未踏ジュニア・SecHack365の採択者に関する免除条件とも区別してください。
農学部は、農学科で活動の発表約10分・質疑約5分と面接約10分、水産学科で活動報告に関する面接約15分など、学科ごとの差があります。応用生命化学科・生物機能科学科は小論文と口頭試問、環境管理学科は活動の発表と口頭試問です。
工学部は数学の筆記に加え、自己アピールを含む個人面接を、おおむね20~30分、志望学科の委員2名で実施します。発表資料の条件も学科別です。産業理工学部は、建築・デザイン学科と経営ビジネス学科が5分以内の発表と質疑応答、それ以外の対象学科は約20分の口頭試問です。
物理検定・化学検定・生物検定などの学習経験がある場合も、何を理解し、どこでつまずき、どのように確かめたかを説明する材料になります。ただし、全学部で一律の出願条件や加点対象になるわけではありません。
活動の成果だけでなく、本人の担当、使った原理、確かめた方法、残る課題まで説明できるようにしましょう。
文系・医療・芸術系も課題と本人の経験をつなげる
法学部A・Bの討論では、自分の主張に加え、他者の意見を踏まえて考え直す練習が考えられます。経済学部C起業志向型は、提供したいサービスや解決したい課題、入学後に取り組みたいことを、5分以内の発表で説明します。経営学部は小論文が基本ですが、Bプロフェッショナル型の会計学科は計算・記述問題になる点に注意が必要です。
文芸学部の造形芸術専攻は発表20分・質疑10分、デザイン学科は発表10分・質疑20分と討論などが示されています。作品の紹介だけで終わらせず、制作意図、試した方法、志望分野で深めたいことを整理しましょう。小論文や口頭試問を課す専攻もあるため、対象を確認してください。
国際学部は日本語・英語の小論文と口頭試問です。総合社会学部の対象専攻は、当日の授業と、その内容を踏まえたテストや口頭試問に取り組みます。事前に用意した志望理由だけでなく、その場で理解した内容を説明する練習も有効です。
看護学部は、小論文と面接・口頭試問を通じた選考です。本人の経験から看護に関心を持った経緯、大学で学びたいことを整理し、他者の状況を自分だけで決め付けない姿勢も大切にしましょう。
近畿大学の面接・口頭試問に向けた学部別の質問例
次の5例は、回答の考え方を示す架空の練習用です。省略部分を本人の事実に置き換え、受験する学科の課題に合わせて考えてください。本人が行っていない活動や実験を付け加えることは避けましょう。
理工学部・工学部・産業理工学部:方法や原理をどう確かめましたか
私は、……(工学や自然科学に関心を持ったきっかけ)……から、……(本人の実験・制作・学習)……に取り組みました。……(比較した条件や使った原理)……を基に方法を見直しましたが、……(まだ確かめられていない条件)……が残ります。大学では……(志望学科で確認した学び)……を通じて、基礎を学び直し、結果だけでなく理由まで説明できるようになりたいです。
口頭試問で基礎知識を問う学科では、使った式の意味や、結論に至る過程を説明する練習も必要です。すべての学科で同じ専門知識が問われるという意味ではありません。
情報学部:制作や競技プログラミングで、本人は何を工夫しましたか
私は、……(プログラムを作り始めた理由)……から、……(本人の制作やコンテストでの取り組み)……を続けました。最初の方法では……(動作や計算量などの課題)……があったため、……(本人が試した改善)……を行いました。結果は……(実際の成績や確認結果)……ですが、別の条件では十分に検証できていません。大学では……(情報学部で深めたい学び)……を通じて、実装と理論の両方から考えられるようになりたいです。
農学部:活動や観察の結果から、どこまでいえると考えますか
私は、……(農業・水産・環境・生命などへの関心)……をきっかけに、……(本人が行った観察・調査・実験)……に取り組みました。……(確認した結果)……から、……(考えたこと)……を得ました。ただし、条件や対象が限られており、広く当てはまるとはいえません。大学では……(志望学科で学びたい分野)……を深め、比較の方法やデータの扱いを身に付けたいです。
生物理工学部の総合型は、通常の面接用回答の暗記に時間を使うのではなく、授業の理解、グループでの取り組み、レポートの作成に備えることが大切です。
法・経済・経営・文芸・国際・総合社会学部:経験をどの学びにつなげたいですか
私は、……(本人が関心を持った出来事)……について、……(実際に調べた資料、制作、活動など)……に取り組みました。……(自分の考えを見直した経験)……から、一つの立場だけでは捉え切れないと気付きました。大学では……(志望学部・専攻で確認した内容)……を学び、自分の経験から生じた……(具体的な疑問)……を考え続けたいです。
討論を課す方式では相手の意見を聞いたうえで説明する練習、発表を課す方式では指定時間と資料の条件に合わせた練習が必要です。国際学部は英語での説明も確かめましょう。
看護学部・医学部:医療への関心はどの経験から生まれましたか
私は、……(本人の実際の経験や学習)……から、……(志望する医療職への関心)……を持ちました。……(調べたり話を聞いたりして理解したこと)……がある一方、現時点では専門的に判断できないことも多くあります。大学では……(志望学部で確認した学び)……を通じて、基礎知識と他者への理解を深めたいです。……(本人が自覚している学習上の課題)……にも継続して取り組む必要があると考えています。
医学部のこの例は、次に述べる一般公募推薦の面接練習を想定しています。医学部の総合型選抜があるという説明ではありません。
FLOW実績づくりから出願まで、高校生活の流れに沿って支えます
- STEP 01高1〜高2資格・コンテストに挑戦
理系大学が評価する資格やコンテストに、知識ゼロから挑戦します。
- STEP 02高2〜高3春高大接続プログラムに挑戦
大学・研究機関の講座や研究体験への参加を、応募から支援します。
- STEP 03高3夏〜秋出願書類と面接で仕上げる
志望理由書と面接に向けて、資格や探究の経験を自分の言葉で説明できるように支援します。
- 合格第一志望
合格へ
公募推薦の面接と2027年度の実施日程を確認する
一般公募の推薦入試にも、面接のある学部・専攻があります。医学部は一次の学力検査を経て、二次で40分の小論文と1人10分程度の個人面接を実施し、いずれも段階評価です。文芸学部の舞台芸術専攻は「小論文・面接」を選択した場合、小論文80分と集団面接30分程度に取り組みます。
これらを大学全体の推薦方式だと考えないよう注意が必要です。看護学部や理工系なども、総合型と一般公募では試験科目が異なります。建築学部・薬学部を含め、受験する学部の試験科目を確認してください。
2027年度総合型の例として、看護学部・農学部は2026年10月10日、工学部は10月17日、法学部・情報学部は10月24日に試験が行われる日程です。2026年10月27日時点では、これらの出願・試験が終了しています。次年度の受験に利用する場合は、新年度の要項を確認する必要があります。
医学部の一般公募推薦は、2026年11月1日~13日に出願、一次試験は11月22日、二次試験は12月6日、最終合格発表は12月16日です。大学全体の一般公募は学部によって11月・12月に分かれるため、同じ日程だと考えずに確認してください。
募集要項の学科別の条件と提出資料を確認し、本人の経験・学習・志望理由がつながる説明を練習しましょう。
スキルパスでは、理系の専門講師が実績づくりから志望理由の整理、面接・口頭試問まで、一人ひとりの経験と志望分野に合わせて支えます。資格や探究の成果を、大学で深めたい学びにつなげることが大切です。
出典:近畿大学公式2027年度総合型選抜入学試験要項、総合型選抜、推薦入試〈一般公募〉、一般公募の試験科目。


