電気主任技術者の資格や電験の学習経験は、電気・電子・エネルギー分野への進学を考える材料になります。電力設備の知識を学ぶ中で、回路の原理や発電・送電の仕組みに疑問を持った人は、大学で何を深めたいか考えてみましょう。
電験で学んだ理論を、測定・比較・考察へ使った経験は、理系の推薦で専門への関心を示す強みになります。
ここでは、国立大学と理系私立大学の2027年度総合型選抜を例に、資格を通じた学習や活動を伝える方法を紹介します。大学ごとの必要条件を確認し、自分の実績と学びたい分野に合う進路を比べてみましょう。
電気主任技術者と大学進学
電気主任技術者には第一種・第二種・第三種があります。高校生が学習する例のある第三種、通称「電験三種」の試験科目は、理論・電力・機械・法規の四つです。科目合格の仕組みがあり、一部科目の合格と、第三種試験全体の合格は別の段階です。出願書類には、試験合格・科目合格・免状取得を、証明書に合わせて記載しましょう。
出典:電気技術者試験センター「第三種電気主任技術者の試験概要」
資格の学びを実績として伝える大学例
| 大学・分野 | 総合型選抜の例 | 準備する実績 |
|---|---|---|
| 電気通信大学・Ⅱ類(融合系) | 総合型選抜 | 回路・計測・制御の活動と、原理の説明 |
| 東京電機大学・理工学部電子情報工学系など | 総合型選抜(AO) | 電気の知識を使った実習・制作の報告 |
| 工学院大学・工学部電気電子工学科など | 総合型選抜・探究成果活用型選抜 | 電力や回路の探究と、発表経験の活用 |
資格の学習と、自分が取り組んだ実習・制作・探究をつなげて準備しましょう。この表は学習経験を生かす例で、各資格への固定加点を示したものではありません。
電気通信大学・Ⅱ類(融合系)の選抜
2027年度の総合型選抜では、活動実績報告書に取得資格の一覧や内容を記載します。Ⅱ類では3分以内の自己PR動画も提出し、活動報告のプレゼンテーションと、数学・理科などの口頭試問を含む面接で評価されます。
対象は2027年3月高校等卒業見込みの人などで、出願資格に数値による評定基準はありません。第二次選考で合格した場合の入学確約が必要です。資格の学習と実際の測定・制作を関連づけ、自分の理解を説明できるようにしておきましょう。
東京電機大学・理工学部電子情報工学系などの選抜
2027年度の理工学部総合型選抜(AO)は、探究の経験や資格、活動などから学ぶ意欲を伝える方式です。活動報告書、事前課題、志望理由書などによる一次選考の後、プレゼンテーションと口頭試問を含む個人面接があります。
高校卒業者・2027年3月卒業見込みの人などが対象です。高校卒業資格のルートでは数学・外国語の評定がそれぞれ3.3以上必要で、普通科は数学Ⅰ・Ⅱ・A・B・Cと英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ、工業科等は数学Ⅰ・Ⅱと英語コミュニケーションⅠなどの履修条件があります。理工学部は他大学との併願が可能です。
出典:東京電機大学「東京電機大学「2027年度総合型選抜入学者選抜要項」」
工学院大学・工学部電気電子工学科などの選抜
2027年度の探究成果活用型選抜は、理数系の探究に取り組み、学内外での発表や外部コンクール等への提出経験がある現役生が対象です。資格で学んだことを使って課題を調べ、発表まで進めた経験を伝える進路として考えられます。
一次選考には数学・英語の基礎学力調査と書類審査、二次選考には探究のプレゼンテーションと口頭試問を含む面接があります。他大学との併願が可能です。先進工学部・建築学部・情報学部は、普通科・理数科で全体評定3.2以上、専門学科で3.5以上などの条件があります。工学部にはこの評定条件はありません。その他の学科の扱いは履修科目によって異なります。
出典:工学院大学「工学院大学「2027年度探究成果活用型選抜募集要項」」
資格取得後に広げたい活動例
計算結果と測定値の違いを考える
学校の実習で使う回路について、計算から予想した値と、測定した値を比べる活動が考えられます。どの条件をそろえたか、測定器の表示をどう読み取ったか、予想と違った理由をどこまで調べたかを残しましょう。実験は先生の指導のもとで行い、自分で確認できた範囲を説明してください。
エネルギー利用を資料から比較する
公開された発電・電力利用のデータを使い、季節や用途による違いを調べる方法もあります。データの範囲、単位、比較期間をそろえると、数値の変化と原因についての考察を分けやすくなります。電力の学習から、大学のエネルギー・制御分野へ関心を広げるきっかけになります。
完成したものだけでなく、条件・結果・修正理由を残すと、自分の考えを説明しやすくなります。これらは今後の活動例です。出願資料では実際に行った範囲を使い、共同作業では自分の担当を分けて伝えましょう。
志望理由書で経験のつながりを伝える
以下は構成を考えるための架空の例です。省略部分は自分の経験に置き換えてください。
…(電力や回路に関心を持ったきっかけ)…。電験の学習で…(理解した原理)…を学び、実習では…(実際に比較した条件と結果)…を確かめました。…(まだ理解しきれていない疑問)…を、大学の電気回路や計測・制御の学びで深めたいと考えています。
これまでの取り組みから生まれた問いを、大学で深めたい内容へつなげましょう。面接では、方法を選んだ理由、うまくいかなかった点、次に調べたいことを話す練習が役立ちます。
大学別の志望理由書例文
FLOW実績づくりから出願まで、高校生活の流れに沿って支えます
- STEP 01高1〜高2資格・コンテストに挑戦
理系大学が評価する資格やコンテストに、知識ゼロから挑戦します。
- STEP 02高2〜高3春高大接続プログラムに挑戦
大学・研究機関の講座や研究体験への参加を、応募から支援します。
- STEP 03高3夏〜秋出願書類と面接で仕上げる
志望理由書と面接に向けて、資格や探究の経験を自分の言葉で説明できるように支援します。
- 合格第一志望
合格へ
スキルパスで資格を生かす推薦対策を
大学選びから、資格を生かす実績づくり、志望理由書・面接まで一緒に準備しましょう。スキルパスでは、取得資格と評定、履修科目、活動経験をもとに、理系の総合型選抜・公募推薦の対策を考えます。
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