溶接の練習では、接合部を仕上げる技能と、材料や条件によって結果が変わることを学びます。JIS溶接技能者評価試験の経験を、機械・材料系の大学進学へ生かすには、取得した資格種別と、自分で確かめた工夫を具体的に伝えることが大切です。
JIS溶接技能者評価試験とは
日本溶接協会は、JIS・WES等の規格に基づく評価試験と資格認証を実施しています。手溶接、半自動溶接、ステンレス鋼溶接、チタン溶接、プラスチック溶接などがあり、材料、溶接方法、板厚、姿勢、裏当て金の有無等によって資格種別が分かれます。
これらの基本級は、1か月以上溶接技術を習得した15歳以上の人が対象です。専門級は15歳以上で、3か月以上の習得や、対応する基本級の資格の所有等が条件です。基本級・専門級や資格記号を、適格性証明書の表記で確認してください。新規受験は学科・実技で評価され(免除の場合を除く)、所定の認証手続後に適格性証明書が交付されます。ガス溶接による受験には、ガス溶接技能講習の修了(高校等在学中は同等の安全・技能講習を含む)も必要です。評価試験と、個別の講習・教育の修了は分けて整理してください。
出典:日本溶接協会の制度紹介
接合条件と結果を整理した探究へ
推薦入試の準備としては、学校の指導下で行った実習から、条件と結果の関係を振り返る方法が考えられます。例えば、使った材料や接合条件、作業中に注意した点、仕上がりの観察記録を対応させる方法です。
修正前後で違いが出た場合も、一度の成功だけで原因を決めず、変更した条件と同じだった条件を整理しましょう。外観で確かめたことと、試験等をしなければ分からないことも分ける必要があります。見た目の仕上がりを、そのまま強度の証明にしないことが、結果を正確に伝えるために重要です。実習ノートや写真、指導を受けて考え直した点が、大学で材料や接合を学ぶ動機になります。
機械・材料系へつながる大学3校
次は2027年度の総合型選抜で、理工研究や製作の経験を説明する機会がある大学の例です。JISの資格種別ごとの大学加点を示す一覧ではなく、実習を研究や学習として伝える進学先の候補です。
| 大学・方式 | 溶接の学習から準備する内容 |
|---|---|
| 電気通信大学・情報理工学域Ⅲ類の総合型選抜 | 材料や接合に関する研究を、原理・方法・結果から説明する |
| 芝浦工業大学・工学部総合型選抜 | 機械・物質化学への関心を、実習で生まれた疑問に結び付ける |
| 東京電機大学・工学部とんがりAO | 製作や検証の経験から、自分の工夫と成果を報告する |
電気通信大学のⅢ類では、高校等で取り組んだ代表的な理工研究について、関連する原理・法則、方法と結果を報告します。資格の練習内容から、材料や加工について何を調べたかを説明できる準備が必要です。2027年3月卒業見込み等の出願資格と合格時入学確約があり、発表・面接・口頭試問もあります。
出典:2027年度募集要項
芝浦工業大学では、工学部の機械工学課程や物質化学課程などとの接続が考えられます。接合を練習した経験から、大学で材料や加工の何を深めたいかまで説明することが大切です。出願課程のサマースクーリング修了、指定履修、所定の英語スコア等が必要で、第一志望・合格時入学確約の条件があります。
出典:工学部総合型選抜
東京電機大学の工学部とんがりAOには、機械工学科や応用化学科等があります。製作や、調べ学習にとどまらず探究で成果を導いた経験等が要件に挙がり、資格証明書は任意提出資料の一つです。高校卒業・卒業見込みの区分では数学・外国語各3.3以上と課程別履修条件が必要で、第一志望・合格時入学が前提です。
出典:2027年度選抜要項
志望理由書と面接は、記録に基づく説明を
使った材料と方法、最初に困った点、変更したこと、確かめられた結果の順で整理してみてください。共同製作なら、自分が接合や検査、考察のどこを担当したかも明確にしましょう。結果から生まれた問いを示すと、大学で工学を学ぶ理由に具体性が生まれます。
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