筑波技術大学の推薦入試は、聴覚障害・視覚障害のある受験生が、情報・デザイン・保健・共生社会の学びへ進むための特色ある選択肢です。2027年度は産業技術学部、保健科学部、共生社会創成学部で学校推薦型選抜を実施し、学部・学科によって総合型選抜も利用できます。推薦で挑むなら、入学資格と必要な配慮を確認したうえで、情報技術や制作、医療・福祉への関心を、成果物と自分の言葉で示す準備が大切です。
対象:2027年度学部入試。2026年10月1日に筑波技術大学の聴覚障害系・視覚障害系の公式募集要項・入試案内を確認。

筑波技術大学2027年度|学部と推薦・総合型選抜の全体像
筑波技術大学は、聴覚障害者・視覚障害者のための国立大学です。大学入学資格に加えて、聴力または視機能について所定の入学資格があります。一般的な国立大学と同じ条件だと考えず、最初に自分が志望する学部の募集要項を確認してください。共生社会創成学部には聴覚障害コースと視覚障害コースがあり、出願情報はそれぞれ産業技術学部側・保健科学部側で案内されています。
- 産業技術学部:産業情報学科・総合デザイン学科。学校推薦型選抜と第1回・第2回総合型選抜がある
- 保健科学部:保健学科(鍼灸学・理学療法学・健康スポーツ学)と情報システム学科。学校推薦型選抜と、対象の異なる総合型選抜がある
- 共生社会創成学部:聴覚障害コースは学校推薦型選抜、視覚障害コースは学校推薦型選抜と総合型選抜がある
産業技術学部|産業情報学科・総合デザイン学科
2027年度の学校推薦型選抜は、産業情報学科が高等学校枠16名、総合デザイン学科が高等学校枠7名。専攻科からの推薦枠もそれぞれ若干名です。出願は2026年11月2~9日、試験は11月21日。産業情報学科は情報科学・機械・建築・支援技術等への関心、総合デザイン学科は制作力や表現力を、志望理由とこれまでの活動で結びつけることが重要です。
両学科には第1回・第2回の総合型選抜もあり、募集人員は各回若干名です。2027年度の第1回は2026年12月19日、第2回は2027年1月23日に試験が行われます。公式募集要項では書類、小論文、プレゼンテーション、面接を通じて選考します。産業情報志望なら制作したアプリやデータ分析の過程を、デザイン志望なら作品の意図と改善を、誰が見ても追えるように記録しましょう。
保健科学部|保健学科と情報システム学科
保健科学部の学校推薦型選抜は、保健学科8名、情報システム学科4名を募集します。保健学科は鍼灸学・理学療法学・健康スポーツ学の各コースで、人体・健康・支援への理解を志望する分野に合わせて示す必要があります。情報システム学科では、視覚障害者の学修や生活を支える情報技術への関心を、具体的な問題設定と解決案に落とし込みましょう。
総合型選抜は学科ごとに回次が異なります。2027年度の保健学科は第1回4名・第2回2名、情報システム学科は第2回3名。情報システム学科には第1回総合型の募集がないため、産業技術学部の制度をそのまま当てはめないようにしてください。学校推薦型・総合型の評価資料と選考方法も、必ず視覚障害系の学生募集要項で確認します。
共生社会創成学部|聴覚障害・視覚障害コース
共生社会創成学部は2025年設置の学部です。2027年度の学校推薦型選抜は聴覚障害コース2名、視覚障害コース4名。視覚障害コースには第2回総合型選抜3名もありますが、聴覚障害コースに総合型選抜の一般志願者枠はありません。両コースの制度を混同しないことが重要です。
学部は、共生社会の課題を学び、障害のある人とない人の双方にとって使いやすい社会を考える場です。志望理由書や面接では、自分の経験だけで完結させず、教育・就労・情報アクセシビリティなどの課題を、調べた根拠とともに説明できるようにします。視覚障害コースの小論文は保健科学部と、聴覚障害コースの小論文は産業技術学部と共通の問題を用いると大学が案内しています。
筑波技術大学の併願戦略|入学手続の約束を先に確認
大学の公式Q&Aは、学校推薦型選抜・総合型選抜の合格者について、特別な事情がない限り入学手続きを行うよう求めています。学校推薦型では特別な事情がある場合、学校長からの申し出が必要です。したがって「出願できるか」だけでなく、合格発表日と他大学の入学手続期限、入学意思の条件を並べて確認しましょう。複数の大学への出願を検討するときも、合格後に自由に進学先を選べると決めつけないことが重要です。
産業技術学部の学校推薦型は12月1日、総合型第1回は12月25日、第2回は1月29日の合格発表です。保健科学部や共生社会創成学部は方式によって日程が異なるため、各募集要項の表を使って計画を立てます。
比較候補の理工系私立大学3校
情報・デザイン分野を志望する場合、次の大学の記事も学びの比較材料になります。ただし、各大学の受験上の配慮、入学後の支援、出願資格、専願条件は別途確認が必要です。筑波技術大学と同じ受験環境や制度があるという意味ではありません。
東京電機大学|理工系の総合型・推薦対策総合型・推薦入試の方式と対策を見るスキルパス|推薦入試対策
芝浦工業大学|工学・情報分野の総合型・推薦対策総合型・推薦入試の方式と対策を見るスキルパス|推薦入試対策
立教大学|理学・環境分野の自由選抜対策総合型・推薦入試の方式と対策を見るスキルパス|推薦入試対策
方式別のスキルパス戦略
- 産業情報学科・情報システム学科:プログラム、データ分析、支援技術などの実績を、課題設定→試作→検証→改善の順で説明する
- 総合デザイン学科:作品集に制作の狙いと改善履歴を添え、小論文・プレゼンテーションで判断の根拠を話す
- 保健学科:志望コースに関係する健康・医療課題を調べ、専門職として学びたい内容と経験を結びつける
- 共生社会創成学部:アクセシビリティをめぐる具体的な課題と提案をまとめ、公式過去問題で小論文を練習する
AI時代には、整った志望理由書だけでなく、本人が取り組んだ制作・研究・資格などの実績が重要です。理系大学院講師が中心のスキルパスは、活動の設計から記録、志望理由書、小論文、面接・プレゼンテーションまで一貫して支援します。受験上の配慮や出願資格の判断は大学の窓口と確認しながら進めましょう。
よくある質問
共通テストは必要ですか?
大学は一般選抜(前期日程)では共通テストを必要とすると案内しています。学校推薦型・総合型は学部ごとの募集要項に示された選考方法を確認してください。
聴覚障害コースにも総合型選抜はありますか?
2027年度の共生社会創成学部聴覚障害コースは、学校推薦型選抜2名が掲載されています。一般志願者向けの総合型選抜は掲載されていません。視覚障害コースには第2回総合型選抜3名があります。
試験で手話・筆談などを利用できますか?
大学の共生社会創成学部のQ&Aは、面接・プレゼンテーションに用いるコミュニケーション手段を特に限定せず、音声・手話・筆談などを利用できると案内しています。個別の配慮が必要な場合は、出願時の申請方法を確認してください。
公式資料
- 筑波技術大学|2027年度聴覚障害系学生募集要項
- 筑波技術大学|2027年度視覚障害系学生募集要項
- 筑波技術大学|産業技術学部・聴覚障害コースの募集人員と日程
- 筑波技術大学|保健科学部・視覚障害コースの募集人員と日程
- 筑波技術大学共生社会創成学部|入試案内・Q&A



